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心不全って?
心不全とは"心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気"とされています。
具体的には、図にお示しするような"病みの軌跡"(図1)というような寛解と増悪(よくなったり わるくなったり)を繰り返しながら、日常での息切れや食欲低下、筋力の低下も進み、いわゆる"フレイル(虚弱)"という健康な状態と要介護状態の中間の状態を経過していきます。(図2)
したがって心不全での治療には もう一度、心不全がわるくなって再入院することをいかに防ぐことができるかが重要になります。そのためには心不全の診断、またその後のケアが非常に重要であり、悪化予防のお薬の服用、体重や食事(とくに塩分)の管理、定期的な検査をうけて状態を確認していくことが必要になってきます。
次にお薬についてすこし触れましょう。
心不全の中で、心臓のポンプ機能が低下している場合では、標準的な治療として、心臓の予後を改善する目的でACE阻害薬、β遮断薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬、SGLT2阻害薬などがあります。それぞれにお薬の特性がありますから、検査や受診によって、どの組み合わせがよいか血圧や腎臓の数値によって選択が変わることもあります。
また、むくみや息切れが強いときには利尿剤(むくみをとるお薬)を併用することが多いです。 どのお薬が自分の心不全にあっているかは 検査や診察を経て決定されるとよいでしょう。
執筆・監修
ゆみのハートクリニック三鷹 院長
鈴木 豪